今回の記事では【ハイカーボデイ】のやり方やメリット・デメリット、ポイント、頻度など筆者のプロのトレーナーが解説していきます。
ダイエットを行っている人であれば誰しも一回は聞いたことのあるワードですが、チートデイとは異なるということも理解していただきたいので、最後までご覧ください。
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ハイカーボデイとは
その名の通り「ハイ(Hight=高い)カーボ(carbohydrate=炭水化物)」の日のことを指します。
普段摂取している炭水化物の量よりも多く摂取し、落ちた代謝を回復しようという狙いがありますので、目的は代謝を戻すことにあります。
その観点からすると、以前紹介したジグザグダイエットと似たような分類になり、停滞した時の1手段として覚えておきましょう。
巷でよく聞くチートデイとは異なり、好きなものを好きなだけ食べるというものではありません。
純粋に炭水化物のみを多く摂取することで、必要最低限のカロリーで代謝を上げることが目的であるこの方法は、チートデイのような無駄なカロリーを摂取する必要がなく、脂肪も付きにくいという利点から好まれています。
| 摂取するもの | その他の栄養素 | カロリー |
ハイカーボデイ | 炭水化物 | いつも通りもしくは少しだけ減らす | 必要最低限 |
チートデイ | 好きな物 | 全ての栄養素が 大幅に増える | 過剰に摂取しがち |
チートデイは、好きなものを好きなだけというイメージがありますが、そうなると全体的なカロリーも、栄養素別で見た時の全体の量も過剰になる可能性が大きいので、必要以上のカロリーを摂取しがちになります。
要するに、オーバーカロリーになりやすいので、それだけ脂肪として蓄積されやすいということです。
ハイカーボデイのやり方
1日もしくは2日間を通して、タンパク質や脂質の量は変えずに、大量の炭水化物を摂取するので、満腹感と満足感に包まれます。
また、栄養が満ちてくるので、活力が湧き、日常生活やトレーニングの質も向上し、正しく行えればメリットばかりでしょう。
しかし、量を食べられない人や仕事や日常生活上の都合で、時間が取れず食べられない人は、中途半端になりハイカーボデイが成り立たなくなってしまいます。
なので、あらかじめ1日を通して摂取できるかどうかを確認したり、休みの日に合わせるなど工夫しなければなりません。
そうでない人は、1〜2日間を通して炭水化物を多く摂取し、代謝を戻してあげることで、一時的に体重は増えますが、その後ダイエットに拍車がかかりますので、その都度取り入れてあげましょう。
行うにあたって、下のポイントを確認しましょう。
①糖質量
具体的な量は特に決まっておらず、摂取すべき糖質の量は、人それぞれ異なります。
推定必要量は、インターネット上にいくつかありますが、僕は「NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識(出版:NSCA JAPAN)」を参考にしており、そこには高炭水化物食は総カロリーの約60%〜70%と記載されていることから、そちらを推奨します。
例)総摂取カロリー 2500kcalの60〜70% → 1500kcal〜1750kcal
炭水化物の量=375g〜438g
375g〜438gをコンビニのおにぎり(1個あたり糖質量約50g)で例えると、約7個〜9個いかないくらいです。
またもう一つの方法として、インターネット上の情報の約平均値である体重1kgにつき7g〜10gを摂取する方法です。
例)体重70kgの人の場合 490g〜700gほど
この量をコンビニのおにぎり(1個あたり糖質量約50g)で例えると、約9個〜14個も1日で食べなければなりません。
さらに、これにプラスしてタンパク質と脂質も摂らなければいけないので、炭水化物の量を確保するために、炭水化物以外はプロテインなどのサプリメントに頼るのも良いでしょう。
②頻度・タイミング
ハイカーボデイを行う頻度・タイミングは2パターンによって決めていきます。
・同じ食事で、体重が1〜2週間変動しないとき
・体温が普段より0.2度ほど下がっているとき
上の2点は、いわゆる身体が低燃費モードになっているので、代謝を上げるよう身体にカロリーを入れて消費量を上げるように促してあげなければなりません。
または、1〜2週間おきに定期的に入れてあげることも、心と身体の栄養になり「1〜2週間我慢すれば食べられる」と言うモチベーションにもなるので、ダイエットの継続にもつながると思います。
しかし大事なことは、不要な時に入れてしまうと摂取カロリーが増えるだけのなので、代謝を上げる目的にならず、体重が増えてしまうので注意しましょう。
③おすすめの食べ物・メニュー
炭水化物と言っても、無数に存在し、何が良いのかもわからないと思いますので。おすすめをご紹介いたします。
おすすめ | おすすめしない |
白米、もち、玄米、さつまいも、オートミール、和菓子、パスタ(油分の少ないもの)、うどん、そば、ポップコーン(油で熱してないもの)など | パン、パスタ(油分の多い)、ピザなど |
おすすめ食材の特徴としては、脂質の少ないものが多い、かつ、炭水化物をメインとして構成されています。
基本的には、普段摂取している脂質の量と変わらないくらいで1日の食事を摂らなければならないので、脂質の高い食材を避けるとなると、必然的に上記の食材に頼ることとなります。
チートデイとは異なり、好きなものを好きなだけ食べられるわけではないので、表の左側の食品を中心に摂取してみてください。
ハイカーボデイのメリット・デメリット
実際に行っていく上でのメリット・デメリットを見ていきましょう。
正しく行えれば、デメリットの方が少ないくらい健康的に、かつ、ストレスなくダイエットを進めていける一つの手段となります。
それぞれを理解した上で、効率的に行うために事前に対策を考えておくと良いでしょう。
【メリット】
①代謝を上げられる
ダイエットには【消費カロリー>摂取カロリー】と言う絶対原則があり、そのカロリーがマイナスの状態を日々継続していくと、人は入ってくるエネルギーが少ない上に消費が多い場合、生きていくことが困難になるため、消費するエネルギーを少なくしようとします。
これがいわゆる低燃費モードです。
しかし、一時的にでも大量のエネルギーが入ってくると、身体は低燃費にしなくても良い状態になるので、逆に消費を増やしてくれます。
これが代謝を戻すと言うことなのです。
②活動量が増える(トレーニング・日常生活)
エネルギーとなる炭水化物を大量に摂るので、筋肉や肝臓に炭水化物(筋・肝グリコーゲン)が補給されます。
満杯のバケツのようにエネルギーに満ちているので、力の発揮や持続ができ、トレーニングの質が向上するとともに、日常生活の動作が楽になり、倦怠感や動きたくない状態がないので、自然と消費カロリーが増えていきます。
③心の栄養になる
普段のダイエット食では少ない甘味のある食品など、美味しいものをたくさん食べられるので、心は満たされますよね!
また、それが次のモチベーションになるので一石二鳥でもあります。
【デメリット】
①判断が難しい
ハイカーボデイに限らず、ダイエットにおいて停滞したかどうかの判断は難しく、前日の食べたものや塩分、水分、ストレスなど様々な影響を受け体重は停滞します。
そこで、2〜3日体重の変動がないからといって、ハイカーボデイにしてしまうと、停滞していないのにカロリーが大量に入ってくるので、代謝は変わらず、ただ余分にカロリーを摂ってしまうだけでなく、体重は増えてしまいます。
先にも説明したように、明確な基準を覚えておきましょう。
②一時的に体重が増える
当然、食べた次の日は食べたものの重さや水分で体重が一時的に増えます。
また、炭水化物1gにつき3gの水分を引き込むので、水分によるところも大きとされており、その体重の増えは脂肪ではなく、純粋に飲食物の質量として捉えておきましょう。
なので、この体重の増えは割り切り、そう言うものとして受け入れることが大切で、一喜一憂していては、逆にストレスが溜まったり、過度に食事を抑えてしまう可能性があるので注意しましょう。
1週間もすれば停滞も抜け、食べる前よりも体重は減る可能性が高いので、落ち込まず普段のダイエットを続けることを心がけてください。
③頼りがちになり逆効果となることも
何かとハイカーボデイと理由をつけ、正当化して頼りすぎてしまい、なかなかダイエットが進まない原因になることも少なくありません。
特にダイエットを始めたばかりの人は、特段必要なく、体重が落ちない原因は他にあります。
カロリー設定の問題であったり、食べているものを把握していなかったりと見るべきところが体重ではなく他のところにある可能性が高いので、別の視点からも自身のダイエットを見直してみましょう。
ハイカーボデイでよくある間違い
よくある間違いとして下の3つが挙げられます。
「よくあること」ということは、逆を言えばそれを反面教師にすることができます。
また【AMATERASU】には、これらを事前に防いだり、適切に対処できる経験方で有資格者のトレーナーが多く在籍していますので、的確にサポートすることができます。
間違いを事前に知り、対策をとることで効率的にハイカーボデイを行うことができるので、確認していきましょう。
ケース①「ハイカーボデイしすぎ」
1番よくあると言っても過言ではない間違いでしょう。
停滞していないのにハイカーボデイを行い、摂取カロリーだけが上がっている状態なので、痩せるはずがありません。
最低でも1週間にわたり体重の変化がない場合に初めて取り入れるかを検討しましょう。
ケース②「タンパク質・脂質が上がりがち」
炭水化物の摂取量のみを上げなければ、必要カロリー以上摂ってしまう可能性が高くなってしまいます。
なので、計画的に摂取するものを決めたり、あらかじめ用意したり工夫することで、未然に防ぐことができます。
これもよくある失敗ですので、注意しましょう。
ケース③「食べる量が少なすぎる」
時間が取れなかったり、太らないかビビってしまったりして必要カロリーに達していない場合、行う意味がありません。
中途半端にカロリーを摂取しているだけなので、一時的に体重が増え、代謝は上がらず、モチベーションが下がってしまう可能性があります。
行う場合は、どのくらい摂取するのかをあらかじめ算出した上で、思い切りを持って行いましょう。
一人が難しいと感じる方は【AMATERASU】へ
多く解説してきましたが、ダイエットを行うにあたってゴールまでの地図がなければ先へは進んでいけません。
多くの人が自己流で、その地図を手にできないがために挫折してしまうでしょう。
しかし【AMATERASU】には、あなたを目標とするゴールまで導く地図となる【身体のスペシャリスト】パーソナルトレーナーが多く在籍しています。
その指針に従ってトレーニングと食事管理を行うだけで、あなたの理想へと近づいていくことが可能になります。
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